H8開発環境構築(Mac用)

12ステップ本のサポートページで紹介されていた「MacでH8開発環境構築 – 12ステップ本を試す」(以下、「MacでH8開発ページ」と記します)を見るとほとんどそのままでOKだった。
でも、念のため行ったことを書いておきます。

1.USBシリアル変換ケーブルの用意

USB・シリアル変換ケーブル [M-00720]」を用意しました。

USBシリアル変換ケーブル

USBシリアル変換ケーブル


(シリアルのストレートケーブルは持っています。)
「MacでH8開発ページ」を見る前に注文したのですが、運良く同等のものを用意してました。
シリアルケーブルを持っていない場合には「MacでH8開発ページ」で紹介しているように「延長ケーブル付き」の方がいいかも知れません。

・ドライバーの用意

「MacでH8開発ページ」の通り、「PL2303 USB to Serial Driver 0.3.1」をダウンロードし、インストールしました。

ドライバーをインストールして再起動した後、USBシリアル変換ケーブルを接続すると「ネットワークが構成されていない云々」というメッセージが出て認識されたことがわかります。
また、次のデバイスが追加されたのを確認しました。
/dev/cu.PL2303-00001004
/dev/tty.PL2303-00001004

2.開発ツールのソースコードのダウンロード

※ 私の場合、MacにはiOS SDKがインストールされている状態からのスタートなので、Xcodeとかインストールされていない場合には Mac用の開発ツールをインストールする必要があると思います。
1)GMP (ここから gmp-5.0.1.tar.bz2)
2)MPFR (ここから mpfr-3.0.0.tar.bz2)
3)bunutils (ここから binutils-2.21.tar.bz2)
4)MPC (ここから mpc-0.9.tar.gz)
5)GCC (ここから gcc-core-4.5.2.tar.bz2)
6)h8write (ここから h8write.c)

これらを~/h8devtools/に集めました。
h8write.c~/h8devtools/h8write/h8write.cに入れました。

※ GMP, MPFR, MPCはbinutils, GCCをビルドするのに必要なものです。

3.開発ツールのビルド&インストール

上のダウンロードした順番にビルド&インストールしました。

cd ~/h8devtools

tar jxvf gmp-5.0.1.tar.bz2
cd gmp-5.0.1
mkdir build
cd build
../configure --prefix=/usr/local/gmp
make
make check
sudo make install
(PASSWORD)
cd ../..

tar jxvf mpfr-3.0.0.tar.bz2
cd mpfr-3.0.0
mkdir build
cd build
../configure --prefix=/usr/local/mpfr --with-gmp=/usr/local/gmp
make
make check
sudo make install
(PASSWORD)
cd ../..

tar jxvf binutils-2.21.tar.bz2
cd binutils-2.21
mkdir build
cd build
../configure --prefix=/usr/local/h8-elf --target=h8300-elf --disable-nls
make
sudo make install
(PASSWORD)
cd ../..

tar xvzf mpc-0.9.tar.gz
cd mpc-0.9
mkdir build
cd build
../configure --prefix=/usr/local/mpc --with-gmp=/usr/local/gmp --with-mpfr=/usr/local/mpfr
make
make check
sudo make install
(PASSWORD)
cd ../..

tar jxvf gcc-core-4.5.2.tar.bz2
cd gcc-4.5.2/
mkdir build
cd build
../configure --target=h8300-elf --disable-nls --disable-threads --disable-shared --disable-libssp --enable-languages=c --with-gmp=/usr/local/gmp --with-mpfr=/usr/local/mpfr --with-mpc=/usr/local/mpc --prefix=/usr/local/h8-elf
make
sudo make install
(PASSWORD)
cd ../..

cd h8write
gcc -Wall -o h8write h8write.c
cp h8write /usr/local/bin/

h8write/usr/local/bin にコピーしました。
これで完了。

4.動作確認

ステップ1のソースコードをサポートページからダウンロードしてビルド&書き込んで確認しました。
ツールを /usr/local/h8-elf にインストールしたので、 MakefilePREFIX を次のように変更しました。
PREFIX = /usr/local/h8-elf
ビルドは
make
make image

として、kzload.motファイルを生成しました。
また、H8への書き込みは次のコマンドで行いました。
h8write -3069 -f20 kzload.mot /dev/cu.PL2303-00001004
動作確認のための次のコマンドで出力(”Hello World!”)を確認しました。
sudo cu -l /dev/cu.PL2303-00001004
cuコマンドを終了するには ~. と入力します。
(2011/03/12)

H8開発環境構築(Mac用) への1件のフィードバック

  1. ピンバック: Macでの開発環境構築 « Physical Computingに挑戦!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください